Kazuki Oishi

弱い碑

《弱い碑 “ドッペルゲンガー”》
《弱い碑 “合図に合図”》
《弱い碑 “最高”》
《弱い碑 “カレンダー”》
《弱い碑 “進化の過程”》
《弱い碑 “ミノムシについて”》
《弱い碑 “時々思うこと”》
《弱い碑 “Memo/2024,3,25,AM1:54″》
《弱い碑 “アプリ登 録 すれ ばガソリン 2 円引き”》

焼成されていない粘土、木材、緩衝材、ビス、文字
2024

世界中に存在する「石碑」。近年のものから、紀元前に建てられた石碑も多く現存している。土地に由来する出来事や、偉人の功績を未来に残すための石碑の存在は、人が強い意志で「残す/残そう」とする行為の産物ともいえるだろう。石造りという物理的な強固さからも、それらはいわば「強い碑」である。
《弱い碑》で記述されるのは、作者がここ最近で見聞きした出来事や、メモ書き、詩、カレンダーの予定、誰かに送ったSNSメッセージだ。時間が経てばおのずと記憶から遠のいていくであろう出来事を脆弱な素材の粘土に彫り刻む。焼成されることもなく、《弱い碑》は脆いまま木箱に入れられて未来へ残される(だろうか)。

《520日間、野外に置かれた粘土》

焼成されていない粘土、コンクリートブロック
2022-2024

約1年半の間、粘土を野外に放置して、風雨や湿気乾燥で変化する様子を観察した。《弱い碑》も保管しないとこうなる。

「合図」
大石一貴 齋藤春佳 張小船Boat ZHANG
2024年4月6日(土)~ 5月12日(日)
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